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新ビンビールズの歩み 第四話 協力者と放浪者


2009年 冬

ビンビールズは春に新しいミニアルバムをリリースすべくレコーディングを進めていた。前作のリリースのことでいろいろと懲りた我々は、今回は流通なんかに拘らずにやりたいようにやろうということで、再び自主制作アルバムとして発表することにした。

そんなおり、俺の地元秋田にいる学生時代の友人から突然電話が入った。在学中に突然の病気で亡くなってしまった同級生の二十周忌になるから、みんなで同窓会がてら墓参りに行かないかというものだった。そうか、もう二十年にもなるのか。

何年かぶりに会う同級生達は皆だいぶ歳をとっていた、自分も含めて。墓参りを終えその夜は湖畔の民宿に泊まってでいろんな話をした。自分は今だにバンドを、それも真剣にやってるのだと伝えYoutubeなんかを見せるとみな驚いて、喜んでくれた。そして今回の墓参りツアーを企画してくれた彼から、提案があった。

ビンビールズのPVを作りたい と。

彼が「こだか氏」である。とても嬉しい提案ではあるが、いきなりPVを作りたい、選曲と内容は任せて欲しい、と言われたので正直どんなものになるのか想像も付かなかった。ただ、彼は音楽こそやっていなかったものの学生時代から何を任せても期待以上の完璧な仕事をする男だというのは分かっていたし、その彼がここまで自信を持って提案してくるのだから、きっと良いものが出来るんだろうという確信はあった。

数週間後、仕上がったばかりの音源を彼に送った。その中から彼は『バガボンドの映像を作りたい』と申し出てきた。その旨をメンバーに伝えたところ予想通り『それは嬉しいけど、そんな全部お任せなんて本当に大丈夫なのか?』との反応。まあ普通はそう思うだろう。「ま、出来上がってきたのを見てみようよ」とその時はお茶を濁しておいた。

そして待つことさらに数週間。こだか氏から遂に映像が上がってきた。





期待を上回るのも程がある。最初に見たときニヤニヤが止まらなかった。すぐに喜び勇んでメンバーに送って見せた。メンバーもみな、驚きと笑いが止まらなかった。どうしたらここまで、何も伝えなくともバンドと楽曲の世界観を見事に映像化できたのだろうか。内容については何も注文していないのにだ。

何かを追求していけば、同じように何かを追及してくれる協力者が自然に現れるものなんだということをこのとき確信した。互いの信頼がある限りそこに言葉はそれほど重要でないのだ。

このバガボンドPVは衝撃を持って受け入れられ、新作の発表に向け大きな弾みがついた。

(続く)


第一話 理想と現実 http://blog.bimbeers.com/?eid=1421967
第二話 Do It Yourself http://blog.bimbeers.com/?eid=1421968
第三話 キラーチューン http://blog.bimbeers.com/?eid=1421969
第四話 協力者と放浪者 http://blog.bimbeers.com/?eid=1421970
第五話 ザ・ベスト http://blog.bimbeers.com/?eid=1421971
第六話 サラリーマン宣言 http://blog.bimbeers.com/?eid=1421972
第七話 始まりも終わりも無く http://blog.bimbeers.com/?eid=1421973
第八話 到達点 http://blog.bimbeers.com/?eid=1421974
第九話 晴天の霹靂 http://blog.bimbeers.com/?eid=1421975
第十話 復活 そして http://blog.bimbeers.com/?eid=1421976
最終話 不死鳥 http://blog.bimbeers.com/?eid=1421977

at 10:48, bimbeers, 新ビンビールズの歩み2009〜2013

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