1万キロ離れていて出来ること、出来ないこと。

ナマハゲです。

 

6月24日に発表したビンビールズ復帰作、見ていただいたり聴いていただいたりしてくれた皆さんどうもありがとうございました。

 

まだの方はオフィシャルサイトから是非。

 

大々的に解散してからたった一年で再始動するのも多少気恥しいものもありましたが、ささやかながらもインディーズバンドの新しい在り方を提示したいと常々考えていた我々ビンビールズとしては、メンバー間の距離の制約というものができたときに、それは何か克服すべき新たな目標のように捉えてしまったという感じもあります。まあ、それよりもなによりも各メンバーの「やっぱりバンドをやりたい」(いやもっと正確に言えば「ビンビールズを」やりたい)という気持ちがやっぱり強かったということかもしれません。

 

東京とアトランタの間の距離は約11,000kmです。

 

試してみて、遠く離れていても今や大概の事はできることがわかりました。4人でチャットもリアルタイムでできるし、音源ファイルの受け渡し、映像の確認、活動方針会議... 昼夜逆転していることもあり、もしかしたら全員東京にいた時よりも進行が早いくらいかもしれません。

 

一方、どうしてもできない事があります。それはライブです。

 

音や映像は通信回線を使ってリアルタイムでやりとりすることができる時代ですが、海底ケーブルを使って光伝送したとしても、光が1km進むのためには5マイクロ秒の時間がかかりますから、11,000kmの距離を片道送るだけで最低でも55ミリ秒の遅延が発生することになります。この情報伝達の遅延は互いの音を聴いて会わせながら演奏するには致命的なものなのです(専門分野)。

 

そのため、ライブはやはり私が時々東京に戻った時にしかできないことははっきりしています。

 

ライブができない代わりに、音源や映像はちゃんとしたものを用意することにしました。さらに、米国にいる新しい友人たちにも聴いてもらいたいので、二つの言語ですべての曲を作ることにしました。結構な手間ではありますが、これはこれで新しいと思うので、このスタイルでしばらく貫き通してみたいと思っています。

 

ライブもそのうちちゃんとやりますからね。その時まで是非おたのしみに。

 

最後に、日本にいた時に共に活動したバンドたちに逆の立場からちょっとだけお願いです。

ライブも良いけど、たまには新曲なりMVなり、作ってね。遠くにいると音源や映像が頼りなんです。

離れてみて、やっとわかった。

 

それではまた。

 

ナマハゲ

 

JUGEMテーマ:音楽

at 07:02, bimbeers, バンド

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お達者でしたか。

ご無沙汰しております。ビンビールズ(解散中)のナマハゲです。

 

お元気でしたか。

 

私は、ちっぽけな夢を叶えるために向かったアメリカでとても元気にやっています。入国して一週間もたたずに高速道路で追突されたり、引っ越した時にベッドが届かずに床で寝たり、部屋が小バエだらけだったり、警官の勘違いのおかげで無免許運転容疑で起訴され裁判沙汰になったり、いろいろな事がありましたが、とても元気にやっています。

 

昨日(3月20日)はビンビールズが解散を発表してからちょうど一年になります。「解散してから」ではなくて「解散を発表してから」一年です。なんか中途半端ですみません。でもちょっとキリが良いかなと思ったので、ひさしぶりにブログを書いてみようかと思いました。

 

今、東京に一時帰国しています。十年来の付き合いのとあるバンドの武道館ライブにスタッフとして参加するため、休暇を取って帰ってきました。ある時期一緒にライブをやっていたバンドが今では武道館を満員にするほどになった事は誇らしくもあり、現実感の無さもあり、うらやましくもあり、自慢でもあります。滞在中はそれ以外にも、個人的に好きだったバンドや応援していたバンドのライブもたくさん観させてもらいました。今でも彼らの事は強く応援しています。翻って自分の方は、日本を後にしてほんの9カ月ですが環境の異なる地での生活に右往左往していたためか、東京でステージに立って彼らと同じように歌っていたという事が遠い昔の事のように感じられました。自分がそうしていた事が現実だったかという事すら、少々あやふやになってきてしまいました。

 

だけど先日、ビンビールズ(解散中)国内組のメンバー3人を誘ってひさしぶりに4人でスタジオに入ってきました。

 

時間は空いてもこの4人で鳴らすグルーヴは体に刷り込まれているようで、あっという間に違和感なく気持ちよく演奏できている事に自分で驚きました。自分がバンドでギターを弾き、歌っていた時の感覚が瞬く間に蘇ってきました。とはいってもせっかく4人そろって過去の曲ばかり演奏するのは寂しいので、実は昨日は新しい曲を少しばかり作りはじめてみました。

 

物理的な課題はあるけれども、もしかしたら遠く離れていても、いや離れているからこそまた何か新しい事が出来るかもしれないなーなんて事をメンバーと話し合い、最後に「お達者で」と挨拶してそれぞれの住処に戻ったところです。

 

私は明日アメリカに戻ってちっぽけな夢の続きを再び始めます。この先どのようになるか、何ができるかはまだはっきりしません。もしかしたらメンバーともまた会えるかもしれないし、会えないかもしれません。

 

何かできた日の事を夢見て、みなさんもそれまで、どうぞお達者で。

 

 

text by NAMAHAGE

at 16:31, bimbeers, バンド

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また、いつか、どこかで。

 

2017年6月24日

 

この日、僕らは解散した。

 

超満員のフロアを眺めて歌いながら、こんなことをずっと考えていた。

 

 

ビンビールズは、良いバンドだな。

 

僕らのつくった歌は、とても良いものだな。

 

長いあいだ僕らを支えてくれた全ての人たち

 

あなたたちは、最高だ。

 

 

嬉しい時、楽しい時、哀しい時、辛い時、なんでもない時。

そんな時、たまに僕らの曲を思い出していただけるのであれば

これほど嬉しいことはありません。

 

またいつか、どこかで。

 

バイバイ!

 

 

 

ビンビールズ

at 13:00, bimbeers, バンド

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泣いても笑っても。6/24最終ワンマンの注意事項をまとめるよ。

目前に迫った最終ワンマンです。

 

泣いても笑っても終わりだったら、できれば笑って終わろうじゃないか。

 

でも、泣いてもOKだ。

 

どっちなのよ。

 

自由に、君なりに、最後の瞬間まで楽しんでいってくれたら嬉しいって事です。

 

だから注意事項をまとめるよ!

 

 

 

6月24日(土)

新宿 Live Freak http://www.live-freak.com/
開場18:00 開演19:00
チケット3,000円+Drink (500円 or 飲み放題1,500円)
中学生以下無料(ドリンクのみ)
最終ワンマン限定配布4曲入ミニアルバム付

 

 

 

【1】新宿Live Freakへの行き方!

 

map
→Googleマップで見る

 

・新宿三丁目駅(都営新宿線/副都心線/丸ノ内線)からなら、[C8出口](BIGSビル内)を左に出て徒歩1分!
アコード新宿ビルB1F。(1Fにはラーメン屋さんが2軒( [品川製麺所] と [壱角家] )があります)

 

・JR新宿駅からは徒歩8分。
新宿駅東口を出る

新宿通り(アルタ前の道)を御苑方向(アルタに向かって右)に直進

世界堂がある『新宿二丁目交差点』を左折

世界堂斜め向かいのセブンイレブンより50m先のアコード新宿ビルB1F。
(1Fにはラーメン屋さんが2軒( [品川製麺所] と [壱角家] )があります)

 

 

【2】会場かなり混み合うことが予想されご不便をおかけします。どうか譲り合っていただければ。不慣れな方はホール後方に留まることが多いと思いますが入場口付近に停滞すると後から来た方が入れないという事態になります故、ほんの少し気にかけていただけたら有難いです。

 

 

【3】大きなお荷物はコインロッカーをご利用いただくと便利です。調べたところ新宿三丁目のC6出口付近、あるは一つ隣のストークビルの一階軒下にあるようです。

 

 

【4】開場から終演までの間、場内禁煙とさせていただきます。幕中に一度ほんのちょっと休憩を入れますので、喫煙者のみなさまは屋外の良き場所でお願いできればと思います。携帯灰皿持参推奨。

 

 

【5】再入場可能です。出るときは受付の方にひとことお伝えください。

 

 

【6】開場から開演までの時間を1時間とってありますので、余裕を持ってお越しいただけると嬉しいです。この間退屈されないように、過去の秘蔵映像や非公開映像などをとりまぜてずっと上映する予定です。けっこう必見です。ヨロシク。

 

 

【7】ご来場の皆様一人ひとりに、もれなく4曲入り最終オリジナルCDを進呈いたします。タイトルは「有終のビ」。非売品です。アルバム未収録曲3曲と、特別なボーナストラックをひとつ。

 

 

【8】小中学生の皆様も少し来ていただくようですので、皆さんが観られるようにぜひ譲り合い精神を忘れずにいてくれたら嬉しいです。モッシュ・ダイブはお控えください(やる人いねーと思うけど)。

 

 

【9】他のお客様の迷惑にならないように配慮いただければ、撮影可です。何曲もずーっと写真や動画を撮り続けるみたいな感じはお控えください。

 

 

【10】終演後は場内でそのまま懇親会を行います。90分間飲み放題、軽食付きで一人1,500円お支払いいただければ、どなたでも居残りできます。なお、懇親会開始時間からは喫煙可とします。

 

以上、注意事項はそんなところです。

 

 

泣いても笑っても最後だよ。

 

楽しもう。

 

おれたちも、楽しむ!

 

 

 

text by NAMAHAGE

at 19:52, bimbeers, バンド

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「星の数ほどの偶然」 by ナマハゲ

ナマハゲです。

 

まずは、きちんとラストの言葉をそれぞれ考えてくれたメンバーに感謝。

 

人生ってのは不思議なものだ。

 

 

まんぷくと最初にセッションした秋葉原のスタジオ。今はもうない。

 

毛ガニとまんぷくが友として出会った小岩のバー。今はもうない。

 

さとしこが応募してきたバンドメンバー募集サイト。今はもうない。

 

おそるおそる出演したライブイベント・ORGASM。今はもうない。

 

何度も何度も演奏した高円寺のライブハウス。今はもうない。

 

 

星の数ほどの偶然が重なって、ビンビールズは十四年間ほぼ途切れることなくやってこれた。

 

その間にたくさんのものが無くなって、そしてまた何か新しいものが生まれているようだ。

 

もしもどこかで自分たちの行動が少しでも違っていたら、たとえば目覚まし時計の針が5分でもずれていたら、ビンビールズというバンド自体、この世に存在していなかったかもしれない。

 

人生は、不思議である。

 

そして、十四年の間にビンビールズと少しでもかかわってくれた人を数えたら、数百人の単位では収まらないだろう。

 

その人たちだって、今これを読んでくれているあなただって、たくさんの偶然が重なって我々と接点をもってくれたのだろう。

 

人生は、愉しい。

 

 

このたびは、自分一人のわがままがきっかけでビンビールズというバンドを一旦終わらせてしまうのだけれども、けれども、我々の人生はきっとまだまだ続くので。

 

この先どんな偶然が待っているか、誰にもわからないわけだ。

 

 

 

ビンビールズをやっている間、たくさんの言葉を書いてきた。しかし、2017年6月24日、最終のワンマンライブでは、言葉だけでは伝えきれないものをすべて放出して「有終のビ」を飾ろうと思う。

 

 

じゃあね。あと少しで逢いましょう!

 

 

text by NAMAHAGE

at 18:22, bimbeers, バンド

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「ビンビールズ解散に寄せて」 by Q

こんにちわ。
FlatLandCoilのドラマー、Qと申します。

このビンビールズのblogをご覧の皆さんからすれば
誰だよお前、と思われるかもしれませぬが、しばしお付き合い下さい。

なんでメンバーが順番に想いを綴っているのに私が出てくるのかというと、
私、ずっとビンビールズの裏方(スタッフ)だったんです。

ビンビールズと初めて対バンしたのは2008年5月、
自分がビンビールズのスタッフとして本格的に関わりだしたのは2009年の暮れくらいからかな?
太鼓周りのセッティング、メンテナンスから搬入搬出、時々黒子になってステージで踊る、を担当しました。
主にまんぷくさんからの「Qちゃん、あのさぁ〜」から始まる唐突な無茶振りに応えるのがお仕事でした。

たまたま彼らの地元が近くて、意気投合して対バンするようになって9年。
彼らとは本気で関わってましたので、目下とか関係なくダメ出しした時もありますし、
かなりきつい事も言いました。
それだけ彼らの事が好きだったって事でしょう。

ビンビールズの皆さん、色々ありましたね。
意外に絵が下手くそでみんなからいじられたり、
胆石の手術やって復帰後のライブの出来がメタメタで、その後しばらく落ち込んでたり、
ぶっ倒れて死ぬかもしれない時にきゃりー☆ぱみゅぱみゅの歌を脳内再生して意識を保ってみたり、
酒を呑むと最近のバンドのディスりが始まったり、

全部覚えてるからね。

正直な気持ちを言えば、もっと今の立場を楽しみたかったけど、送り出すのが男ってもんでしょ。
お疲れ様でした。
ビンビールズに少しでも頼ってもらえて幸せでした。
ありがとうございました。

追伸
ちなみに私が彼らの曲で好きだったのは「満月の空」という曲でした。
ほとんど誰も知らないし、解散ライブでも演る予定もないそうです。

 



Q

at 23:53, bimbeers, バンド

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「終わりは始まり」by さとしこ

17.6.24、ビンビールズは解散する。

 

正直、まだあまり実感はわかない。ただ、時折つぶやいてきたが、我々は明確な何かゴールを決めてやってきたバンドではないので、本当の意味での終わりは無いと思っている。

 

どこかのアイドルみたいに解散詐欺とつっこみが来るかもしれないが、またやることもあるだろう、くらいに思っている。近い将来かもしれないし、ものすごく先かもしれないが。

 

いさぎよく終われよ、と言う人にはすいませんと謝る。 待ってるぜ、と言ってくれる人にはありがとうと言いたい。

 

ナマハゲも以前同様のことを書いていたが、ビンビールズというバンドは、大げさに言うと、おこがましくも世間様に「生き方の提案」をしてきたつもりである。

 

「社会人になって本気でバンドなんて。」

「いつまで夢見てんだ。」

「結婚したらバンドなんてできない。」

「いや、さすがに子供が生まれたらもう無理。」

 

こういう風潮をくつがえしたい。サラリーマンでそれなりの地位で、本気でバンドやったっていいじゃないか。「働き方改革」だとか「ワークライフバランス」だとか、今頃になって世間が騒いでるじゃないか。 大人としての責任を取りつつ、好きなことをやって何が悪いんだ?

 

我々4人は、諸問題にときどきモチベーションが下がることはあったが、全て乗り越えて14年間やってきた。

どっかの歌みたいだが、なんだって「辞めないこと・あきらめないこと」が大事だということだ。

 

それでまかり間違って大きなライブハウスを埋めるくらい人気が出たら、痛快じゃないか。

そうやって若いバンドマン達の、勇気になりたい。 それがビンビールズというプロジェクトのミッションに、いつの間にかなっていたのだ。

 

だから、このミッションと精神に終わりは無いのだ。

僕ら4人が生きている限り。

そして僕らに共感してくれた人たちが精神を受け継いでくれる限り。

 

なんか淡々と書くつもりが暑苦しい感じになってしまった。もっと4人の関係とか、音楽的なことを書こうと思ったが、まぁまたそれはいつでも書ける。

 

解散ライブが終われば、ナマハゲは旅立つ。

残った僕ら3人の今後は、まだ決まっていない。

でもさっき書いたとおり、プロジェクトに終わりは無い。一緒になんかやるかもしれないし、やらないかもしれない。

 

僕自身、まだまだ人生においてやりたいことがいっぱいある。とにかくある。困るほどある。いや、現実は体はひとつだし、なんだか課長にもなっちまって時間も無いし、子持ちの身で金も限られている。

でも気持ちはずっと持ってる。だからときどき暑苦しいつぶやきも書く。

いいじゃないか、それで。 いいじゃないか、なんだって。

 

ということで、まとまりありませんが、6/24は最高のライブに致します。みなさま、乞うご期待!

 

 

text by さとしこ

at 16:03, bimbeers, バンド

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今更ながら、解散に至った事情を説明します。

ナマハゲです。

 

解散を発表してからかなり経ちますが、今更ながら、解散に至った事情をご説明したいと思います。

 

近しい方にはすでにお伝えしているので、知ってる方は読み飛ばしてください。

 

解散に至った理由は一つだけ。

 

私ナマハゲが物理的にかなり遠くに引っ越すからです。

 

外国です。

 

米国に。

 

それが理由で、メンバーで話し合ってビンビールズを解散することに決めました。

 

解散発表してから意外と「毛ガニの病気再発か?」とか心配いただいた方も結構いたという声も聞きまして、ごめんなさい。

 

毛ガニは嫌んなるくらいピンピンしてます。ご心配なく。

 

なんで今頃発表したかと言うと、渡航ビザが正式に取れていなかったからです。

 

今般やっと目途がついたので、お知らせできるようになりました。

 

 

 

実は二年ほど前から、外国で仕事してみたいと言う欲求が高まってきていました。

 

2015年に作った「ビアガーデン」の曲を作っている時、すでにメンバーにはその意向を伝えていました。

 

「ソラメ」と言う曲を作っていた時だったと思います。よく覚えています。

 

当然「ざわっ」としましたが、メンバーは俺のことはよくわかってくれているみたいなので、なんとなく理解はしてもらえたと思います。

 

それから約二年かけて色々と調整して、今年に入ってからとうとう、現実のものになったと言うわけです。

 

「今の時代、世界中どこにいたってバーチャルでバンド活動なんか出来るんじゃないか?」

 

「別に解散にしなくても、一旦休止で様子を見ながらまたやればいいんじゃないか?」

 

という意見もバンド内で出たし、俺も最初はそう思っていた。

 

でも、しばらくライブはおろかリハーサルもままならない状態になることは確実だし、中途半端に活動継続してヌルッとフェードアウトしていくバンドも今まで見てきたので、それはちょっと今まで応援してくれた人たちに失礼じゃないかと。

 

話しているうちにそういう結論に達し、一旦きちんと活動を終わらせることにした次第です。

 

なぜ外国に行きたいと思ったかという理由はあまり音楽とは関係ないので、このブログではあまり詳しく書かないこととします。

 

まあでもちょっとだけ言うとすれば、これから何十年か生きていくであろう人生、

 

「知らないこと」と言うのも徐々に減ってくるわけです。

 

実家を出て学生寮に入ったときの気持ち、就職して東京に出てきた時の気持ち、長く勤めてきた会社を辞めて新しい職についた時の気持ち、引越しをして誰かと新たな生活を始めた時の気持ち。

 

そんな時の気持ちを経験することってもうないのかな、と思い始めるような年齢になった。

 

でも、随分長く生きてきた気がするけど、順当に行けばまだ人生半分だなと。

 

まだまだ途方もなく長いな、と。

 

ここでもう一度くらいは「知らないこと」ばかりの世界で挑戦してみたくなった。

 

単純だけど、突き詰めればそんな気持ちだと思う。

 

日本が嫌になったわけでも、ビンビールズに飽きたわけでもないです。

 

いつ帰ってくるか今のところ予定は未定ですが、未来のことは誰もわからないので。

 

それを踏まえて、この最後の曲を聴いてもらえたら嬉しいです。

 

ではまた。

 

 

text by NAMAHAGE

at 20:24, bimbeers, バンド

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バンド仲間へ。ちょっと偉そうな事を。

 

このブログは、インディーズバンドマンに向けて書いてたものである。

 

今まであまりこういう場で直球には言ってこなかったと思うんだ。でもビンビールズも終幕を迎えることだし、自分の周りでがんばってる才能ある音楽家の人たちへ、自分が今まで信じて実行してきたことをちょっとだけ、最後に伝えたい気分なんだ。

 

ビンビールズ、14年間やってきたけれども決して一般的に人気が出たわけでもないし売れたとも言えない。音楽活動が黒字になったともぜんぜん言えない。だからそれほど偉そうな事なんか言えない。しかしまあ、なにか自分たちのイベントを主催すればホールが埋まるくらいのお客さんが来てくれたし、対バンイベントでもそこにいる人たちには笑顔で見てもらえたし、曲もたくさん残すことができた。いろんな人に応援してもらいながら、自分たちのモチベーションが途切れることなく続けられてきたという自負はまあ、あります。

 

活動していく中で数えきれないほどの仲間と出会って仲良くしてきたけど、傍から見ていて「もうちょっとがんばろうぜ」と思ったことは多々あった。いくら良い音楽をやっていたって、昔(それもものすごく大昔の話だ)と違って自分達が音楽以外のところであらゆる試みを実行していかないと、知名度も収入も生活もあったもんじゃないって。

 

海保けんたろー氏が最近ブログでこんなことを書いている。

 

「インディーズアーティストが自力でできる宣伝方法・10選」

 

今はネットを探せばこういった提言が数多くあるので参考にしている人も多いと思う。多分にビジネスマン的な視点で書かれているのでときどき身も蓋もない物言いの時もあり、反発もある程度あったりする。でも、書かれていることの多くは「現実」に限りなく近いものだと思う。このブログは一例だけれども、音楽をやっていて、かつ少しでも多くの人に聴いてもらいたいと思っていて、それなのにここに書かれていることの中でただの一つも自ら実行に移せない、あるいはすべてを他人任せにしたいと思っているのであれば、さすがにその人は今の時代じゃ音楽以外の道を探ったほうが良いのではないかと思ってしまう。

 

この一つ前の海保氏のブログエントリー「動員の少ないバンドはライブするのを止めてもらえないだろうか」に関する議論が最近かなり界隈で盛り上がっていたというのもあり、それを読んで自分もいろいろと思うところがあった。でも人の書いたものについてどうこう言うよりも、ライブをするのを止めないために自分がいままで考えて実行してきたことを、周囲にいる人たちの間にだけでも少し伝えたくなったというわけです。ご容赦ください。

 

以下、バンドをある程度納得のいく形で続けていくために必要だった事や心がけていた事を書いてみたい。自分でも完璧にできてたとは言い難いけれども。当てはまること当てはまらないことあると思うけど、ちょっとでも参考にしてもらえたら、自分が嬉しいです。

 

【収入を得る】

 

音楽活動だけで一般的なサラリーマンと同等の収入を得ようとするならば、どれほどの人気者になる必要があるだろうか。たぶん思っている以上に凄い位置まで行かないと難しいだろうなと思う。一方、音楽をやるにはお金がかかる。ライブ以外にも、スタジオ代、機材費、レコーディング費用、CDプレス費用、撮影費用、諸々、数万円から数十万単位のお金が定期的にかかるわけで。よっぽどの天才的な才能があれば別かもしれないが、将来の可能性だけに賭けてそれらの費用を最初から負担してくれる人なんて今の時代存在するわけない。だからどんなバンドだって、最初はこれらの費用を自前で持つことになる。だから、出来るだけ安定した収入を得られる場所いるに越したことはないし、そのことに矛盾を感じる必要は無いと思うよ。

 

【時間をつくる】

 

でも会社で忙しく働いていたら音楽やってる時間がないよね。って言うじゃない。その解決策は、たぶん二つしかない。拘束時間が長くならない仕事を選ぶ。あるいは、そこそこ責任のある立場になって自分で自分の時間をコントロールできるようになる。うちのバンドもメンバーそれぞれ考えてやりくりしてきたとは思うけれども、まあなんとか4人ともやってこれたんだから、出来ないことではないんだろうと思う。

 

【ITスキルをもつ】

 

上記の費用と時間の問題にも絡みあってくるわけだけど、インターネット上のサイトを作ったりメインテナンスしたり、動画を撮影して編集したり、音楽編集ソフトを使ってレコーディングしたり、広告のデザインをしたり。メンバーの中で一人もそういうスキルが無かったら、かなり活動のスピードと外注にかかるコストの制約がある中で戦わなければならないわけだから。人に頼んだらお金も時間もかかる。もちろん自分でやるには初期投資がそこそこかかるけど、やりたいことを人に頼まずにガンガン進めていくんだったら、もう誰か一人がやるしかないでしょう。やろうよ。がんばろうよ!あと、できる人は、できないメンバーを恨まない事。やれる人がやるしかないだろって!

 

【諦めないで考える】

 

ミュージシャンなんだから曲はみんな好きなように作ればいいとは思うのだ。けどそれをより多くの人に聴いてもらいたいと思ったときに、「映像を付ける」という手法が有効な時代はまだまだ続く。続くけど、どこにでもあるような映像ではもう埋もれてしまう。自分の場合は、ミュージックビデオを作るときは、おそらくバンド活動の中で一番悩んで、頭をひねって、最後まであきらめないで考えるよう努めてきた。あまり予算をかけずに、シンプルで、でも目新しくて、一秒でも長く見てもらえるようなものを。自分で作った曲にどんな映像をつけるか。ここはやっぱり人に任せずに自分で考えるべきところなんじゃないかと思います。

 

【一息つかない】

 

ライブが終わった時。大きなイベントが終わったとき。新作のレコ発ライブが終わった時。「来てくれてありがとう!」って言う人は多いけど、そこで次回のライブなりイベントなりのお知らせをする人は少ないし、今後自分がどうしたいのかってのを伝える人も少ない。やっぱり、きちんとやって常に支持を得られている表現者っていうのは山をひとつ越えてもその先の山を見せてから終わるようだ。気が付きにくいところだけど、結構これって大きい。まあしかし、これは自分達でも毎回きちんとやるのは困難だった。難しかったけど、何か大きなことが終わったら可能な限り早く次の動きに取り掛かるように心がけていた。それでも、もっとこれを強く推し進められていたらなと思う気持ちも時々、あるんだ。

 

【でもきちんと心は込めたい。】

 

いろんな事をしなければならなくて、いろんな事を人から勧められる。気にかけてもらえるのは嬉しい。でも、人から勧められることが必ずしも正解とは限らない。自分に合わない、おかしいなと思ったら、やっぱり自分で考えて、きちんと選択して進むべきだと思う。たとえば自分は過去にtwitterのフォロワー数を獲得するためのテクニックなりサービスなりを教えられたが、それは頑なに実行しなかった。たとえ活動へ多少のプラスになったところで、そんな心のこもっていない事はしたくなかった。

一方で、ライブ会場への行き方やシステムの案内、自主イベントを組んだ時は共演者の紹介や、お客さんにとって知りたいんじゃないかなと思う情報はなるべく細かく案内することは心がけたりした。そういった事は、やればやるだけ結果として還ってきてくれたような気がします。忘れちゃいけない。最後は結局、心じゃないか。

 

 

 

長くなってしまった。

伝えたい事はそんなところです。がんばろうぜ。

 

 

 

text by NAMAHAGE

at 15:01, bimbeers, バンド

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歌が一人で歩きはじめた

過日、友人の結婚を祝う会がありまして、私は事情により残念ながらどうしてもそれには参加することが出来ませんでした。

 

それなのに、当の主役の二人からなんとも素敵すぎるお話をいただいて。

 

ビンビールズの『LIFE』をその時に歌わせてもらえないかと。

 

もちろん二つ返事で了解しましたし、「本当に僕の曲でいいんですか」という思いも少しありつつ。

 

そういった場に招かれた際に自分の曲を自分で歌わせていただくことは時々ありましたが、自分の作った歌を。自分がそこにいないのに。皆で演奏して歌ってもらえる。そんなことはおそらく初めてのことなので、とてもとても光栄で嬉しい気分になりましたよ。

 

しかも主役のお二人はもとより、バンドで演奏してくれる方々もほとんどが「言葉」を生業にしたり人生の大切な場所に置いている方々ばかりで。例えば小説家とか詩人とか編集者とかね。そういう「言葉」を大切にしている人たちから「あれはいい歌だね」なんて言っていただいていたということを後で聞いて、そのことにも本当に感激してしまいました。

 

そして後日「すごく盛り上がったよ!」なんて聞いてそうかそれは良かったなーと思っていたところに、そのバンドで演奏いただいた方が録音した音源を昨日ちょっと聴かせてもらったのですが

 

 

 

本当に凄く盛り上がってた

 

 

 

演奏技術も確かなバンドの皆さんになんだかたいへんお洒落にアレンジいただいているし、何よりメインボーカルをとった二人の歌声が楽しそうで楽しそうで、フロアの拍手や歓声なんかも大きく聴こえて。

 

居酒屋でそれを聴かせてもらいながら、こっそり少しだけ泣いちゃいました。

 

この曲を一人で歩かせていただいて、本当にありがとうございました。

 

なにより、

 

おめでとうございます。いつまでも青春みたいな生活を。

 

 

 

 

 

ご参考まで、原曲はこちら。

 

 

 

text by NAMAHAGE

 

 

at 20:22, bimbeers, バンド

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