1万キロ離れていて出来ること、出来ないこと。
ナマハゲです。
6月24日に発表したビンビールズ復帰作、見ていただいたり聴いていただいたりしてくれた皆さんどうもありがとうございました。
まだの方はオフィシャルサイトから是非。
大々的に解散してからたった一年で再始動するのも多少気恥しいものもありましたが、ささやかながらもインディーズバンドの新しい在り方を提示したいと常々考えていた我々ビンビールズとしては、メンバー間の距離の制約というものができたときに、それは何か克服すべき新たな目標のように捉えてしまったという感じもあります。まあ、それよりもなによりも各メンバーの「やっぱりバンドをやりたい」(いやもっと正確に言えば「ビンビールズを」やりたい)という気持ちがやっぱり強かったということかもしれません。
東京とアトランタの間の距離は約11,000kmです。
試してみて、遠く離れていても今や大概の事はできることがわかりました。4人でチャットもリアルタイムでできるし、音源ファイルの受け渡し、映像の確認、活動方針会議... 昼夜逆転していることもあり、もしかしたら全員東京にいた時よりも進行が早いくらいかもしれません。
一方、どうしてもできない事があります。それはライブです。
音や映像は通信回線を使ってリアルタイムでやりとりすることができる時代ですが、海底ケーブルを使って光伝送したとしても、光が1km進むのためには5マイクロ秒の時間がかかりますから、11,000kmの距離を片道送るだけで最低でも55ミリ秒の遅延が発生することになります。この情報伝達の遅延は互いの音を聴いて会わせながら演奏するには致命的なものなのです(専門分野)。
そのため、ライブはやはり私が時々東京に戻った時にしかできないことははっきりしています。
ライブができない代わりに、音源や映像はちゃんとしたものを用意することにしました。さらに、米国にいる新しい友人たちにも聴いてもらいたいので、二つの言語ですべての曲を作ることにしました。結構な手間ではありますが、これはこれで新しいと思うので、このスタイルでしばらく貫き通してみたいと思っています。
ライブもそのうちちゃんとやりますからね。その時まで是非おたのしみに。
最後に、日本にいた時に共に活動したバンドたちに逆の立場からちょっとだけお願いです。
ライブも良いけど、たまには新曲なりMVなり、作ってね。遠くにいると音源や映像が頼りなんです。
離れてみて、やっとわかった。
それではまた。
ナマハゲ
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